冬の寒さ・夏の暑さにご用心

温度管理が高齢者の命を守る

介護での正しい温度管理方法とは

介護をする上で重要なのが温度管理です。年齢を重ねると体温調節機能が衰え、体が気温の変化についていけなくなります。もし温度管理を怠ると、熱中症やヒートショックなど命の危険にも繋がるので、高齢者が快適に過ごせるように細かく温度を調整しなければなりません。また、温度だけでなく湿度も体への影響が大きいので一緒に管理しましょう。では、具体的にどのように温度管理をすれば良いのでしょうか。まずは高齢者が利用する部屋に温・湿度計を設置しましょう。体感に頼ってしまうと個人差が出るので、客観的な数値で管理することが大切です。温・湿度計は床から約1.1mの高さで柱面に設置すると、より正確な温度と湿度が測ることができます。夏は温度24~28度・湿度45~55%、冬は温度20~22度・湿度45~55%が目安になります。

さらに注意しておくべきポイントは、お風呂やトイレの温度管理です。普段すごす部屋の温度だけをきっちり調整していても、特に冬は他の部屋との温度差でヒートショックを起こしてしまう可能性があります。トイレには小さなヒーターを置き、お風呂はシャワーを流しっぱなしにすることで温度差を小さくすることができます。湿度は、濡れたバスタオルを部屋にかけたり加湿器を置くことで調節可能です。乾燥すると肌にかゆみや発疹が出るだけでなく、痰が固まって出しにくくなることで呼吸困難を起こす可能性があるので、湿度にも十分注意を払うようにしましょう。

その他、温度管理や湿度管理について詳しく知りたい方は、《丁寧な温度・湿度管理で高齢者を守ろう》をあわせて読んでみてください。